No rain,No rainbow



からあげの話をしていきたいとおもいます。



※前回の続きです。


なんでこんなにカミュ春に萌えるんだろう…どうしてだろう、と、少しの葛藤と心の迷いを抱えながら出勤し、一度萌えはじめると、あ、やめ、そこは、だめ、あっ、あっ、ってなってしまって、ありとあらゆるところで萌えが発生して、ひとつが爆発するともうひとつもそうなって、内側からじわじわと誘爆されて仕事中も眉間に皺を寄せているということを何度か繰り返しました。あ、これ関係性萌えだ、性癖だ、と気付いてからも変わらず、どうして今頃なんだ、どうして今更なんだ、と自問自答を繰り返し、悶々とする日々を過ごしました。


しかし、からあげは突如やってくる。揚げたてほやほやでやってくる。



うたプリ先輩組のなかで最も「闇が深い」と名高い寿嶺二ですが、見かけはただのノリがよく面倒見がいいお兄さんです。しかし、子供時代からの挫折や芸歴が長いのに未だにヒットできていないことに劣等感を抱えています。ましては、マスターコースで任せられたのは原石の光を持っている退学王音也と宮野トキヤ。こりゃあつらい。お兄さんの自尊心にぐさぐさきます。

嶺二以外の他三人からは「俺をパートナーに選ぶなよ」「パートナーは断った」「パートナーなんぞくだらん」というお達しを受けるミューズですが、唯一嶺二だけは歓迎ムードです。きちんと挨拶もさせてくれて、一緒に頑張ろうね!と前向きな言葉も頂けます。

だけど、寿嶺二の闇は思ったよりも早くはじまった。


「どうして僕をパートナーに選んだの?」


はいっ、寿嶺二得意の「自分の気持ちは言わずに相手の気持ちを推し量る!」です。だけど、寿先輩は素敵です!!と、主人公は素直に褒めます。でも、心から嬉しそうではない嶺二。

なんだろうこの感じ。すごく親しくしているはずなのに肝心なところでは一線を引かれているような気がする。

少しのもやもやを抱えながらも、まずはクリスマスユニットに向けてがんばろう!と嶺二がでている番組を見学するミューズ。どうせだから後輩ちゃんも食べていきなよ、と早々に登場する寿弁当のからあげ弁当。

そう、なにを隠そう寿嶺二。弁当屋の息子なのです。アチチ!

この時、何者かにお弁当を食べられてしまう事件が発生するわけですが、未だにこれが伏線だったのかそうでなかったのかわかりません。嶺二√でも他√でも誰がお弁当を頂戴したのか書かれてない、よね?

そして、さっそく寿嶺二の闇に囲まれるミューズ。えっ、なにこれ闇怖いとおもいながらも、アイドルとしての寿嶺二を信じるミューズ。健気…健気や…。その間にも寿嶺二は口説きながら距離をおいてきたり、車内のはずなのに高速降りて話し始めたり、眠くなったら寝ていいよ♥とか言いながら、こんな無防備に寝ちゃって…とか言いだす寿嶺二。 なんなんだお前は。

段々とその本性がでてきる寿嶺二25歳。その距離が縮まるたびにどんどん臆病になっていきます。

ついには。


「僕とは組まないほうがいい」


まさかの全員から「僕とパートナーになるのはやめたほうがいい」と言われます。なにそこで共鳴してるんだカルナイ。突然仲間意識を持つなカルナイ。


「こんなに可愛い女の子、僕は大歓迎だよ!」と言っていたからあげボーイはどこに行ったのか。


でも、もうこの時点で、寿嶺二は春歌のことが好きになっていたんだとおもうんですよねぇ。たぶん、穢れを知らないその純真さや無垢さや弱い自分を許してくれそうなかんじや、どこまでも甘えてもいいようなかんじがあって、それを欲しがっている自分がいたから、あえてストッパーかけたんだろうなぁとおもいます。 ほんとどうしようもないな寿嶺二

だけど、過去という闇は容赦しません。 他√で必ず体調を崩すミューズに変わって風邪をひいた寿嶺二を見舞ったあと、パパラッチに写真を撮られてしまいます。僕のせいだ僕が悪いんだと、一気に闇落ちしていく寿嶺二…。


そしてまさかの失踪。


失踪??はい??どういうこと??しかも、失踪先が実家??じっか???


ミューズの必死の説得によって、寿嶺二は自分がしたいのかどんなアイドルでいたいのかを見つめなおします。シャイニング若本に辞表をびりびりしてもらって、歌謡祭の前に壁ドンしてきたり、思わせぶりな態度をしてきたり、舞台上で投げキッスをしてきたりします。

歌謡祭も終わり、ちょっと時間ある?とまた車でつれだす寿嶺二…。連れて行かれたのはトラウマの地です。おっ、いよいよ告白か!とおもっていたのも束の間、そのアチチな唇から言われたのは「こんな可愛い恋人ができたよって自慢しなくちゃ」

あの、わりと真面目に言いますけど、乙女ゲーにとって攻略キャラから告白されるor主人公から告白するっていうのは一世一代の大事なイベントだとおもうんですよね。それが乙女ゲーの醍醐味だとおもうんですけど、なんだ?寿嶺二はその論点を翻した?は?告白なし?? は??

おいおいちょっと待ってくれ、あのロンリーウルフ黒崎さぁんはちゃんと「好きだ」って言ってくれたし、塔のうえに住む伯爵も「俺のことを愛しているか、と訊いている」と気持ちを確かめてくれたし、大天使美風藍は「好きだよ」って天使の告白を何度もしてくれるんだよ???

なんだろうこの、「言わなくてもわかるよねっ」みたいな駆け引きしてくるところは…。

車に連れ込まれるだけでも相当だとおもうのに、彼女宣言をしたのを良いことにホテルのスウィートルームにも連れ込まれる始末…。 ほんと寿嶺二やりたい放題だから許さない。

果たして寿嶺二の闇が払拭されたのか、トラウマを乗り越えられたのか謎ですが、ミューズという心強い彼女を得られたことで、寿嶺二の世界は少し変わったのだろうなぁとおもいます。


だけどな、これだけは言わせてもらいたい。


あれからほぼ毎日からあげを食べるようになってしまったし、あの丸字とサインだけは許さない。寿嶺二、許さないぞ。

思ったよりも長くなってしまいました。

この後このまま大天使美風藍√を書くのははばかれるので別にしたいとおもいます。